医療保険のお祝い金はデメリットが大きい?FPが教える健康祝金の仕組みやメリットと注意点

2019.03.23

医療保険(入院保険)

医療保険にはお祝い金を付加できるものもありますが、健康であれば払い込む保険料の総額を少なくできるというメリットがあります。

しかし、お祝い金にはメリットとデメリットがあり、お祝い金を付加するのが必ずしも正解とは限りません。

「医療保険にはお祝い金をつけた方が良いのかな」

「祝い金をつけると本当にお得なのだろうか」

と考えている方のために、今回は医療保険にお祝い金を付加するメリットとデメリットをまとめてみました。

この記事を読んでいただくことで、医療保険にお祝い金をつけた方が良いのかどうかを判断できるようになるため、ぜひ最後までご覧ください。

健康祝金特約とは?

健康祝金特約とは、一定の年齢まで保険金や給付金の支払いがなかった場合に、お祝い金を受け取れる仕組みのことを言います。

例えば、契約してから5年間入院せず、給付金の支払いがなかった場合、5万円のお祝い金を受け取れるという仕組み。

このため、健康であれば保険料の一部が手元に戻ってくることから、医療保険に加入したものの、保険金や給付金を何も受けとらなかった場合は、支払いの総額を低くできます。

しかし健康祝金には、「特約」と「特則」があるため、これらの違いを理解する必要あります。

●特則:契約時に付加するかどうか決め、途中で変更できない

●特約:契約時に付加するかどうか決めるが、契約中も付けたり外したりできる

このため、健康祝金”特則”を付加すると、途中で解約できないため注意しましょう。

1文字違うだけで、途中で変更できるかどうかという大きな差になるため、検討している保険に祝金が、特約なのか特則なのかを確認しましょう。

お祝い金はデメリットが大きい?

お祝い金にはデメリットがあるため、付加するかどうかは加入する際に慎重に判断する必要があります。

お祝い金のデメリットは以下の点です。

●期間中に1度でも入院給付金を受け取るとお祝い金が受け取れない

●お祝金を付加するためには、保険料を上乗せする必要があるため毎月の負担が増える

●途中で解約するとお祝金が受け取れない

特にお祝金特約(特則)を付加するときは追加の保険料が発生する点に、もっとも注意しなければいけません。

ここでメットライフのフレキシィSを使って簡単にシミュレーションしてみたいと思います。

フレキシィSは5年間で継続して10日以上の入院をしなかった場合、5年ごとにお祝い金5万円を受け取れる保険です。

現在30歳の方が60歳まで支払う保険料の合計額と実質負担額をそれぞれ比べてみましょう。

お祝い金あり お祝い金なし
①月額保険料 2,145円 1,470円
②60歳まで支払う

保険料の合計

772,200円 529,200円
③受け取る

お祝い金の合計

50,000円×6回=300,000円 0円
④60歳までの実質の保険料の合計

(②−③)

472,000円 529,000円

※契約者(被保険者年齢):30歳 性別:男性 入院給付金日額:5,000円で試算

このように、60歳まで何も入院しなければ、お祝い金ありの方が総支払額が少なくなります。

一方で、お祝い金ありの場合となしの場合の保険料の差は675円ですので、1年で8100円、5年間で40,500円。

つまり5年間で40,500円を余分に支払って、5万円のお祝金を受け取っていることになります。

この間に10日以上の入院をしてしまうと、5万円は受け取れなくなり、40,500円の特約保険料は無駄にしてしまうのです

このため、お祝金を付けたからといって必ず得をするわけではなく、入院してしまうと特約を付加しなかった以上の負担となる可能性があるので注意しましょう。

健康祝金特約を付けた方がいい人と付けなくてもいい人

医療保険で健康祝金を付加すべき人とそうでない人はどのような人なのか解説していきます

健康祝金特約を付けた方が良い人

医療保険に健康祝金特約を付加した方が良い方は、毎月の負担が少し上がっても良いから、総支払額を少なくしたい方でしょう。

お祝金を付加すると、毎月の支払額は減りますが、保険料の総支払額は減少します。

このため、毎月の負担が少し上昇してでも、総額として支払うコストを下げたいという方におすすめです。

また、5年ごとにお祝金を受け取れるということは、少額ですが毎月お金を積み立てているのとほぼ同じですので、貯蓄が苦手という方にも向いているでしょう。

健康祝金特約を付けなくても良い人

毎月の負担をできるだけ少なくしたいという方は、お祝金を付加しない方が良いでしょう。

お祝い金を付加すると毎月の負担が上がってしまうだけでなく、お祝金を受け取れなかった場合、払い込む保険料の総額も大きくなってしまう結果に。

医療保険は保障のみと割り切れる方にとっては、無理にお祝金は付加しなくてもよいでしょう

医療保険のお祝い金に税金はかかる?計算方法とシミュレーション

医療保険のお祝い金は、「一時所得」となるため、受け取った額によって所得税が発生します。

一時所得の計算式は以下の通り。

一時所得=総収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除額(最高50万円)

※出典:国税庁

これによって求められた一時所得のうちの1/2が、他の所得と合算されて所得税が算出される仕組みです。

そして、医療保険のお祝い金に置き換えて一時所得を算出すると以下のようになります。

一時所得=受け取ったお祝い金の額−それまで支払った保険料の合計額−50万円

つまり、お祝い金の額とそれまで払い込んだ保険料の差が50万円を超えない限り、一時所得と見なされないです。

お祝い金の額は5万円〜数10万円と少額の場合が多いため、お祝い金の額と払い込んだ保険料の差が50万円を超えるケースはほとんどありません。

このため、お祝い金で税金が発生するケースは極めて低いと言えるでしょう。

メットライフ生命のお祝い金付き医療保険の詳細と特徴

メットライフ生命は、終身医療保険「フレキシィS」を販売しており、お祝い金を付加することができます。

フレキシィSの特徴

フレキシィSは、基本的な入院・手術・先進医療の保障はもちろんですが、介護や認知症、死亡保障など幅広く保障する医療保険です。

以下のような特約を付加することで、幅広い範囲を保障できます。

●女性専用入院上乗せ保障:乳がんなどの女性特有の病気での入院保障が手厚くなる

●短期入院定額保障:日帰り入院でも給付金が受け取れる

●通院保障:退院後の通院において通院給付金を支給

●七疾病入院延長:ガン・糖尿病・心疾患・高血圧性疾患・脳血管疾患・肝疾患・腎疾患による入院をした場合に、入院給付金が支払日数限度無制限で受け取れる

●三大疾病の一時金:ガン・心疾患・脳血管疾患の場合に一時金を給付

●介護一時金:病気やケガなどで、所定の要介護状態に認定された場合など

●認知症一時金:所定の期間内に認知症と診断された場合に一時金を受け取れる

●死亡保障:万一死亡してしまった場合に保険金を受け取れる

これだけ、保障を手厚くできる医療保険はなかなかありません。

しかし、あまり特約を付加しすぎると加入内容が複雑になり、自分はどの場合に給付金が受け取れるのかわからなくなる可能性があるため注意しましょう。

そしてフレキシィSは終身医療保険のため、保険料は加入した年から一生涯上がらない点もポイントです。

お祝い金の特徴

フレキシィSのお祝い金は契約から5年ごとに、最長90歳まで受け取ることができます。

そしてお祝い金の額は、以下のように入院給付金(入院した日数に応じて受け取れる給付金)の額に応じて変わります。

入院給付金日額 お祝い金の額
5,000円 50,000円
10,000円 10,000円

また、お祝い金が支給される条件は、5年毎に10日以上の入院をしていないことが条件ですので、入院した日数が10日未満であれば、お祝い金を受け取れます。

アフラックのお祝い金付き医療保険の詳細と特徴

アフラックは「アフラックの健康応援医療保険」という医療保険で、お祝金を受け取ることができます。

「アフラックの健康応援医療保険」の特徴

アフラックの健康応援医療保険は、保障内容があらかじめ決められている医療保険ですので、保障内容をカスタマイズできません。

入院保障は入院1日につき10,000円を保障し、1入院あたり30日までの保障。

重大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患、肝疾患、腎疾患、膵疾患)で入院した場合は1入院の限度日数が30日から120日まで保障されるようになります。

また、所定の手術や先進医療も保障されるので、基本的な医療保障は準備可能です。

ただし、通常の入院は1入院あたり30日が限度で他の医療保険の限度日数の半分のため、注意しましょう。

お祝い金の特徴

健康応援医療保険のお祝い金は、1年毎に受け取ることができますが、特定の健康状態を満たしている必要があります。

判定する方法は健康診断の血圧、血糖値、肝機能、身長・体重などの結果を元に健康年齢を判定し、実年齢が健康年齢よりも若い場合にお祝い金が受け取れます。

お祝い金の額は年齢や性別によって以下のように変わります。

男性 月額保険料 年間保険料 お祝い金(年)
30歳 2,379円 28,548円 2,300円
40歳 3,309円 39,708円 3,400円
50歳 4,849円 58,188円 4,400円

 

女性 月額保険料 年間保険料 お祝い金(年)
30歳 2,369円 28,428円 1,500円
40歳 2,969円 35,628円 2,300円
50歳 4,169円 50,028円 2,900円

また、健康祝金の受け取り方は、指定の口座に振り込まれるか、Amazonギフト券での受け取りも可能です。

他の医療保険のお祝い金と違って、保険の請求をしていないからといって必ずもらえるわけではないので、注意しましょう。

他にもある!お祝い金付きの医療保険2選

お祝い金が受け取れる医療保険は、上記の2つ以外にもいくつか種類があります。

アクサダイレクト「終身医療保険」

アクサダイレクトが販売する終身医療保険でも、健康お祝い金を受け取ることができます。

お祝い金は3年毎に5万円を受け取ることができ、給付される条件は以下の通りです。

●病気やケガ等で入院や手術をするなど支払い事由に該当していない

●保険料の払込免責事由に該当していない

メットライフのフレキシィSと違って、1日でも入院をするとお祝い金が受け取れません。

保険の内容は、入院給付や手術給付、先進医療など基本的な保障はしっかり準備可能です。

さらに、長期入院時一時金給付特約を付加することで、入院日数が61日を超えると、一律50万円の給付金を受け取れます。

このため長期で入院し、医療費に自己負担額が高額になった場合でも給付金が受け取れるので安心ですね。

東京海上あんしん生命「メディカル Kit R」

東京海上あんしん生命のメディカル Kit Rは、特定の年利(60歳や70歳など)になった時に「健康還付給付金」を受け取ることができます。

このため、他の医療保険のお祝い金のように、3年毎や5年毎など所定の年数毎にお祝い金を受け取るタイプではありません。

また健康還付給付金は、それまで支払った保険料が戻ってくるという仕組みです。

入院給付金などを請求していても受け取れますが、受け取った保険金や給付金の分だけ減額されるので注意しましょう。

以下のモデルで試算した場合の還付金の額を調べてみましょう。

年齢、性別:30歳、男性
疾病・災害入院給付金日額:5,000円
保険期間・保険料払込期間:終身
健康還付給付金受取対象年齢:70歳

以上のケースの場合は、毎月の保険料は2,890円となり、70歳までに1,387,200円の保険料を払い込むことになり、70歳までなにもなければこの金額を還付金として受け取れます。

ただし、対象となる保険料は主契約の入院給付金の部分だけで、特約の保険料は還付されないため注意しましょう。

まとめ

この記事では、医療保険のお祝い金について、解説してきました。

お祝い金を受け取るメリットとしては、

●医療保険が完全な掛け捨ての保険ではなくなる

●保険料の払込の総額が低くできる

という点にあります。

逆にデメリットとしては、

●毎月の保険料の負担が上昇する

●保険金や給付金を受け取ると、お祝い金がもらえなくなり、払い込む保険料が多くなる

以上の点に気をつける必要があります。

医療保険にお祝い金をつけるかどうかは人それぞれの判断ですので、この記事を読んでいただき、ご自身に合った方に加入すると良いでしょう。

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