死亡保険5000万円の掛け金は月々いくら?現役FPが年齢・男女別にシュミレーション

2019.04.12

死亡保険(生命保険)

今回は、5,000万円の死亡保険の保険料は月々いくらになるのかについてです。

死亡保険には、掛け捨ての定期保険と、掛け捨てではない終身保険の2つがあります。

それぞれの5,000万円の保険料を比べると、定期保険よりも終身保険の方が保険料が大幅に高く、掛け捨てではない終身保険で5,000万円を用意するのは、厳しいことが分かりました。

さらに、一家の大黒柱が亡くなった場合に5,000万円は必要なのかについても、年代別にシュミレーションし、その結果、夫が亡くなった場合、専業主婦の妻には多額の死亡保険が必要であることも分かりました。

ぜひ年代別の死亡保険金額を確認してみてください。

目次

5,000万円の死亡保険、月々の保険料はいくら?

まず、5,000万円の死亡保険に加入した場合、月々の保険料はいくらになるのかについて、解説していきます。

ここでは、ライフネット生命の「かぞくへの保険」とオリックス生命の「定期保険ファインセーブ」の保険料を算出します。

簡単に2つの商品を説明すると、以下のような特長があります。

<かぞくへの保険>

・契約年齢 20歳~70歳

・保険期間 10年、20年、30年、65歳まで、80歳まで、90歳まで

・保険金額 20歳~50歳は500万円~1億円、51歳~70歳は300万円~1億円

<ファインセーブ>

・契約年齢 15歳~75歳

・保険期間 10年、15年、20年、25年、30年、35年、60歳まで、65歳まで、70歳まで、75歳まで、80歳まで、85歳まで、90歳まで

・保険金額 15歳~49歳は300万円~5,000万円、50歳~75歳は200万円~5,000万円

それでは、それぞれの保険料を算出していきます。

25歳がライフネット生命「かぞくへの保険」で死亡時に5,000万円受け取る為の掛け金はいくら?男女別にシュミレーション

25歳がライフネット生命のかぞくへの保険で5,000万円の死亡保険に加入する場合の掛け金は、以下のとおりです。

・男性 保険期間80歳まで 18,405円
・女性 保険期間80歳まで 10,465円

35歳がライフネット生命「かぞくへの保険」で死亡時に5,000万円受け取る為の掛け金はいくら?男女別にシュミレーション

35歳がライフネット生命のかぞくへの保険で5,000万円の死亡保険に加入する場合の掛け金は、以下のとおりです。

・男性 保険期間80歳まで 26,700円
・女性 保険期間80歳まで 15,025円

45歳がライフネット生命「かぞくへの保険」で死亡時に5,000万円受け取る為の掛け金はいくら?男女別にシュミレーション

45歳がライフネット生命のかぞくへの保険で5,000万円の死亡保険に加入する場合の掛け金は、以下のとおりです。

・男性 保険期間80歳まで 40,165円
・女性 保険期間80歳まで 21,595円

50歳がライフネット生命「かぞくへの保険」で死亡時に5,000万円受け取る為の掛け金はいくら?男女別にシュミレーション

50歳がライフネット生命のかぞくへの保険で5,000万円の死亡保険に加入する場合の掛け金は、以下のとおりです。

・男性 保険期間80歳まで 49,750円
・女性 保険期間80歳まで 25,935円

どの年齢も男性の掛け金は、女性の2倍程度となっています。

参考サイト⇒ライフネット生命「定期死亡保険かぞくへの保険」

25歳がオリックス生命「定期保険ファインセーブ」で死亡時に5,000万円受け取る為の掛け金はいくら?男女別にシュミレーション

次に、オリックス生命のファインセーブで5,000万円の死亡保険に加入する場合の掛け金について、解説していきます。

25歳の場合は、以下のとおりです。

・男性 保険期間80歳まで 19,950円
・女性 保険期間80歳まで 13,550円

35歳がオリックス生命「定期保険ファインセーブ」で死亡時に5,000万円受け取る為の掛け金はいくら?男女別にシュミレーション

35歳がオリックス生命のファインセーブで5,000万円の死亡保険に加入する場合の掛け金は、以下のとおりです。

・男性 保険期間80歳まで 24,850円
・女性 保険期間80歳まで 15,850円

45歳がオリックス生命「定期保険ファインセーブ」で死亡時に5,000万円受け取る為の掛け金はいくら?男女別にシュミレーション

45歳がオリックス生命のファインセーブで5,000万円の死亡保険に加入する場合の掛け金は、以下のとおりです。

・男性 保険期間80歳まで 36,150円
・女性 保険期間80歳まで 21,200円

50歳がオリックス生命「定期保険ファインセーブ」で死亡時に5,000万円受け取る為の掛け金はいくら?男女別にシュミレーション

50歳がオリックス生命のファインセーブで5,000万円の死亡保険に加入する場合の掛け金は、以下のとおりです。

・男性 保険期間80歳まで 45,450円
・女性 保険期間80歳まで 25,500円

参考サイト⇒オリックス生命保険「死亡保険FineSave」

以上のように、ファインセーブの場合はかぞくへの保険ほど、男性の掛け金と女性の掛け金に差はありません。

年齢別・男女別の掛け金の差は、以下のとおりです。

・25歳の掛け金

男性 ファインセーブの方が1,545円高い
女性 ファインセーブの方が3,085円高い

・35歳の掛け金

男性 かぞくへの保険の方が1,850円高い
女性 ファインセーブの方が825円高い

・45歳の掛け金

男性 かぞくへの保険の方が4,015円高い
女性 かぞくへの保険の方が395円高い

・50歳の掛け金

男性 かぞくへの保険の方が4,300円高い
女性 かぞくへの保険の方が435円高い

掛け捨てではない死亡保険に入ったら保険料はいくら?35歳男性が終身5,000万円の保険金を準備するのに必要な掛け金

次に、35歳男性の掛け捨てではない死亡保険の保険料について、解説していきます。

掛け捨てではない死亡保険とは、つまり終身保険のことです。

ちなみに、先ほどのかぞくへの保険とファインセーブは、定期保険、つまり掛け捨ての保険です。

5,000万円の死亡保険をかけられる終身保険はなかなか無く、探してみたところアクサダイレクトの終身保険で4,000万円が最高でした。

ですので、35歳男性のアクサダイレクトの終身保険で4,000万円をかけた場合の保険料を算出してみます。

35歳男性の保険料は、月々66,040円でした。

定期保険であるかぞくへの保険やファインセーブの35歳男性5,000万円の場合の保険料と比べて、だいぶ高いことが分かります。

ここから分かることは、もし掛け捨てではない終身保険で5,000万円をかけた場合の保険料は、月々60,000円以上はかかる可能性があるということです。

参考サイト⇒アクサダイレクト「アクサダイレクトの終身保険」

掛け捨て以外で5,000万円の保険金を準備するのは一般的に厳しい

見てきたように、掛け捨て以外、つまり終身保険で5,000万円の保険金を準備するとなると、月々60,000円以上はかかる可能性があるため、家計に負担がかかり、かなり厳しいように思えます。

死亡保険金5,000万円は必要?一家の大黒柱が亡くなった場合に必要なお金をシュミレーション

次に、一家の大黒柱が亡くなった場合に、5,000万円の死亡保険金は必要かについて、解説していきます。

さらに、算出された必要な保険金をかける場合の保険料もオリックス生命のライズでシュミレーションします。

一家の大黒柱が亡くなった場合の死亡保険金は、その家庭が共働き世帯か専業主婦世帯か、さらに子供がいるかいないかによって、結果がだいぶ変わってきます。

今回は、専業主婦世帯で、子供なしの場合のそれぞれの年代の死亡保険金を解説していきます。

まず、死亡保険金を求めるためには、「必要保障額」というものを求めなければなりません。

「必要保障額=遺族の支出-遺族の収入」で求められます。

遺族の支出は、例えば、生活費や葬儀代などがあり、生活費は月250,000円として考え、大黒柱である夫が亡くなった場合は250,000円の70%として考え、葬儀代は2,000,000円として考えます。

遺族の収入については、妻の収入や遺族年金などがあります。

妻の収入は専業主婦のため、ないものとして考え、遺族年金については、子供がいないため、遺族厚生年金のみがもらえると考えます。

ここで、遺族厚生年金について、説明していきます。

日本年金機構のホームページには、支給要件と対象者について、以下のように記載されています。

支給要件

1.被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。(ただし、遺族基礎年金と同様、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上あること。)

※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。

2.老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。

3.1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。

 

対象者

死亡した者によって生計を維持されていた、

・妻

・子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)

・55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)

※30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となります。

※子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限ります)は、遺族基礎年金も併せて受けられます。

引用_日本年金機構「遺族厚生年金」

遺族厚生年金の年金額(平成27年12月現在)は、平均標準報酬月額が250,000円の場合は、308,306円となっています。

ここでは、簡素化するため、老齢年金をもらえる65歳までの必要保障額を求めて、死亡保険金をシュミレーションしていきます。

20代で一家の大黒柱が死亡した場合5,000万円は必要?

20代ということで、専業主婦、子供なしの場合で、20歳で夫が亡くなった場合のシュミレーションをしていきます。

<遺族の支出>計96,500,000円

・生活費 250,000円×70%×45年×12か月=94,500,000円
・葬儀代 2,000,000円

<遺族の収入>計1,541,530円

・遺族厚生年金 308,306円×5年=1,541,530円

→30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となります。

必要保障額=96,500,000円-1,541,530円=94,958,470円

となりますので、死亡保険金は約9,500万円必要になります。

ここで、オリックス生命のライズで9,500万円の保険料の計算をしてみます。

ライズの保険金額は最高5,000万円なので、単純に5,000万円の保険料と4,500万円の保険料を足して求めてみます。

・5,000万円 65歳払済 69,000円
・4,500万円 65歳払済 62,100円

→計131,100円

となります。

30代で一家の大黒柱が死亡した場合5,000万円は必要?

30代ということで、専業主婦、子供なしの場合で、30歳で夫が亡くなった場合のシュミレーションをしていきます。

<遺族の支出>計75,500,000円

・生活費 250,000円×70%×35年×12か月=73,500,000円
・葬儀代 2,000,000円

<遺族の収入>計10,790,710円

・遺族厚生年金 308,306円×35年=10,790,710円

必要保障額=75,500,000円-10,790,710円=64,709,290円

となりますので、死亡保険金は約6,500万円必要になります。

ここで、オリックス生命のライズで6,500万円の保険料の計算をしてみます。

ライズの保険金額は最高5,000万円なので、単純に5,000万円の保険料と1,500万円の保険料を足して求めてみます。

・5,000万円 65歳払済 93,700円
・1,500万円 65歳払済 28,110円

→計121,810円

となります。

40代で一家の大黒柱が死亡した場合5,000万円は必要?

40代ということで、専業主婦、子供なしの場合で、40歳で夫が亡くなった場合のシュミレーションをしていきます。

<遺族の支出>計54,500,000円

・生活費 250,000円×70%×25年×12か月=52,500,000円
・葬儀代 2,000,000円

<遺族の収入>計7,707,650円

・遺族厚生年金 308,306円×25年=7,707,650円

必要保障額=54,500,000円-7,707,650円=46,792,350円

となりますので、死亡保険金は約4,500万円必要になります。

ここで、オリックス生命のライズで4,500万円の保険料の計算をしてみます。

・4,500万円 65歳払済 125,640円

となります。

50代以上で一家の大黒柱が死亡した場合5,000万円は必要?

50代以上ということで、専業主婦、子供なしの場合で、50歳で夫が亡くなった場合のシュミレーションをしていきます。

<遺族の支出>計33,500,000円

・生活費 250,000円×70%×15年×12か月=31,500,000円
・葬儀代 2,000,000円

<遺族の収入>計4,624,590円

・遺族厚生年金 308,306円×15年=4,624,590円

必要保障額=33,500,000円-4,624,590円=28,875,410円

となりますので、死亡保険金は約3,000万円必要になります。

ここで、オリックス生命のライズで3,000万円の保険料の計算をしてみます。

・3,000万円 65歳払済 149,220円

となります。

参考サイト⇒オリックス生命「終身保険RISE」

まとめ

以上、死亡保険5,000万円の保険料について解説してきました。

死亡保険を5,000万円かける人はなかなかいないと思いますが、最後の大黒柱が亡くなった場合のシュミレーションの結果を見ると、20代では遺族厚生年金が5年間しかもらえないのもあり、死亡保険金は約9,500万円必要になるという結果が出ました。

保険料もオリックス生命の終身保険であるライズだと、約130,000円とかなり高額で、毎月この額を支払うのは困難な方が多いのではないでしょうか。

もし本当に5,000万円が必要なのであれば、死亡保険にかける他にも、節約して貯金する等何か別の方法を考えた方が良いかもしれません。

また、先ほどの専業主婦のシュミレーションの場合だと、そもそもの5,000万円という必要保障額を減らすために、妻はパートなどで働き、年間200万円でも減らすなど、そういったことをした方が良いかもしれません。

もう一度あなたの死亡保険と保険料を確認してみましょう。

以上となります。

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