死亡保険(生命保険)はいつまで必要?保険料は何歳まで支払うかFPがシュミレーション

2019.04.12

死亡保険(生命保険)

今回は、死亡保険をいつまで掛けるべきかについて、解説していきます。

そもそも死亡保険には、終身保険と掛け捨ての定期保険の2種類があります。

終身保険は、死亡または高度障害となった場合に保険金が支払われる保険で、保障は一生涯続き、貯蓄機能も併せ持っています。

一方、掛け捨てである定期保険は、一定の保険期間内に死亡または高度障害となった場合に保険金が支払われる保険で、貯蓄性はありません。

そんな2つの死亡保険の40歳まで・45歳まで・50歳まで・55歳まで・60歳まで・定年までの保険料ですが、保険料に関しては終身保険は定期保険よりも割高となっています。

ここでは定期保険はオリックス生命の定期保険ブリッジを、終身保険はオリックス生命の終身保険ライズを参考にしています。

例えば、40歳まで死亡保険の保険料を支払った場合だと、定期保険ブリッジでは500万円の保障で月々698円、1,000万円の保障で月々1,168円となりますが、終身保険ライズでは500万円の保障で月々32,540円、1,000万円の保障で月々64,980円となり、終身保険は定期保険と比べてかなり保険料が割高であることが分かります。

定年(65歳)までの死亡保険の保険料を支払った場合でも、定期保険ブリッジでは500万円の保障で月々1,187円、1,000万円の保障で月々2,146円となりますが、終身保険ライズでは500万円の保障で月々9,420円、1,000万円の保障で月々18,740円となります。

死亡保険をいつまで掛けるかについては、例えば、子供が独立するまで掛けるという方法もあります。

終身保険と掛け捨ての定期保険のどちらをかけるべきか、そしていつまで掛けるべきかを考えながら、ぜひ読み進めていってください。

死亡保険はいつまで掛けたらいい?年齢別シュミレーション

今回は、死亡保険を年齢別(40歳まで・45歳まで・50歳まで・55歳まで・60歳まで・定年まで)に掛けた場合、保険料がどのくらいになるのかシュミレーションを行い、どれが自分にとって適切か考えていきます。

まずは終身保険と定期保険(掛け捨て)どちらにするのか決めよう

まずシュミレーションを行う前に、死亡保険といっても終身保険と掛け捨ての定期保険のどちらにするのかを決めましょう。

それぞれの特徴とメリット・デメリットについて、次で解説していきます。

終身保険の特徴とメリット・デメリット

終身保険の特徴とメリット・デメリットについてです。

終身保険の特徴は、死亡または高度障害となった場合に保険金が支払われる保険で、定期保険と異なり保障は一生涯続きます。

例えば、20歳で終身保険に加入すれば、死亡または高度障害になるまで保障が続くということです。

高度障害とは、例えば、両眼の視力を全く永久に失った場合などをいいます。

保険料は終身払いもあれば、期間を定めて払い続けることもできます。

メリットは、死亡の保障ではあるものの貯蓄機能も併せ持っている点です。

ですので、緊急で資金が必要となった場合や老後の生活資金などとしても活用することができます。

一方、デメリットは、満期保険金がない点と定期保険と比べた場合保険料が割高になる点です。

保険料については、後ほど確認していきます。

満期保険金はそもそも保障が一生涯のためありません。

参考サイト⇒オリックス生命「終身保険ライズ ご契約のしおり抜粋」

定期保険(掛け捨て)の特徴とメリット・デメリット

次に、定期保険の特徴とメリット・デメリットについてです。

定期保険の特徴は、一定の保険期間内に死亡または高度障害となった場合に保険金が支払われる保険です。

例えば、20歳で加入して60歳までの保険期間だとすると、この40年間で死亡または高度障害となった場合は保険金が支払われますが、その期間を過ぎて死亡または高度障害となった場合には保険金は支払われないというものです。

保険料はその保険期間内は支払いつづけます。

種類としては、期間の経過とともに保険金額が一定の割合で減少する逓減定期保険や、逆に増加する逓増定期保険などもあります。

メリットは、終身保険と比べた場合保険料が割安になる点です。

一方、デメリットは、貯蓄性がない点です。

死亡保険はいつまで掛けるかシュミレーション

次に、死亡保険はいつまで掛ければいいのか、年齢別にシュミレーションを行います。

(1)オリックス生命の定期保険ブリッジに30歳男性が保険金額500万円・1,000万円で、40歳・45歳・50歳・55歳・60歳・定年まで保険料を支払った場合の保険料

(2)オリックス生命の終身保険ライズに30歳男性が保険金額500万円・1,000万円で、40歳・45歳・50歳・55歳・60歳・定年まで保険料を支払った場合の保険料

について、解説していきます。

その前に、オリックス生命の定期保険ブリッジと終身保険ライズについて、参考までにその商品内容を説明していきます。

<オリックス生命 定期保険ブリッジ>

・契約年齢は20歳~65歳であり、保険期間によって異なる。

・保険期間は年満了の10年・15年・20年・25年・30年満了と、歳満了の60歳・65歳・70歳・75歳・80歳満了から選べる。

・保険料払込期間は保険期間と同じである。

・保険金額は500万円から最高3,000万円まで100万円単位で選べるが、年齢によって申し込める保険金額が異なる。

・病気、事故、災害でも保障は同額である。

・不慮の事故により、その事故の日から180日以内に約款所定の身体障害の状態に該当した場合は、以後の保険料の払い込みは免除され、そのまま保障が継続するという保険料払込免除がある。

・余命6カ月以内と判断されたときは、指定保険金額から6カ月間の指定保険金額に対応する利息および保険料相当額を差し引いた金額が支払われるというリビング・ニーズ特約がある。

<オリックス生命 終身保険ライズ>

・契約年齢は15歳~75歳であり、保険料払込期間によって異なる。

・保険期間は終身である。

・保険料払込期間は、短期払である10年・15年・20年払済、50歳・55歳・60歳・65歳・70歳・75歳・80歳払済と、終身払がある。

・保険金額は200万円から5,000万円まで100万円単位で選べる。

・主契約の保険料払込期間経過後、かつ、被保険者の年齢が満65歳以上で、約款所定の要介護状態に該当したとき、指定保険金額からオリックス生命所定の率により死亡保険金の前払いとなる期間相当の利息を差し引いた金額が支払われるという介護前払特約があるが、これは短期払に付加されるもので、終身払には付加できない。

・不慮の事故により、その事故の日から180日以内に約款所定の身体障害の状態に該当した場合、以後の保険料の払い込みは免除され、そのまま保障が継続するという保険料払込免除がある。

・余命6カ月以内と判断されたとき、指定保険金額から6カ月間の指定保険金額に対応する利息および保険料相当額を差し引いた金額が支払われるというリビング・ニーズ特約がある。

以上のような商品の特徴があります。

それでは、保険料のシュミレーションを行います。

参考サイト⇒保険市場「オリックス生命 定期保険Bridge(ブリッジ)」

保険市場「オリックス生命 終身保険RISE(ライズ)」

40歳まで死亡保険の保険料を支払った場合のシュミレーション

(1)定期保険ブリッジに30歳男性が加入し、40歳まで保険料を支払い、保険期間がその時点で終了する場合の保険料です。

500万円 1,000万円
698円 1,168円

この条件の保険料だと、1,000万円の保険金額でも月々1,000円を少し超えるぐらいです。

(2)終身保険ライズに30歳男性が加入し、40歳まで保険料を支払った場合の保険料です。もちろん保険期間は終身です。

500万円 1,000万円
32,540円 64,980円

定期保険と終身保険の保険料を比べるとかなり違いがあることがお分かりいただけるかと思います。

45歳まで死亡保険の保険料を支払った場合のシュミレーション

(1)定期保険ブリッジに30歳男性が加入し、45歳まで保険料を支払い、保険期間がその時点で終了する場合の保険料です。

500万円 1,000万円
772円 1,317円

(2)終身保険ライズに30歳男性が加入し、45歳まで保険料を支払った場合の保険料です。

500万円 1,000万円
21,575円 43,050円

50歳まで死亡保険の保険料を支払った場合のシュミレーション

(1)定期保険ブリッジに30歳男性が加入し、50歳まで保険料を支払い、保険期間がその時点で終了する場合の保険料です。

500万円 1,000万円
864円 1,500円

この条件で初めて1,000万円の場合の保険料が1,500円を超えます。

(2)終身保険ライズに30歳男性が加入し、50歳まで保険料を支払った場合の保険料です。

500万円 1,000万円
16,000円 32,100円

55歳まで死亡保険の保険料を支払った場合のシュミレーション

(1)定期保険ブリッジに30歳男性が加入し、55歳まで保険料を支払い、保険期間がその時点で終了する場合の保険料です。

500万円 1,000万円
960円 1,693円

(2)終身保険ライズに30歳男性が加入し、55歳まで保険料を支払った場合の保険料です。

500万円 1,000万円
12,945円 25,790円

60歳まで死亡保険の保険料を支払った場合のシュミレーション

(1)定期保険ブリッジに30歳男性が加入し、60歳まで保険料を支払い、保険期間がその時点で終了する場合の保険料です。

500万円 1,000万円
1,055円 1,883円

この条件で500万円の場合、初めて1,000円を超えます。

(2)終身保険ライズに30歳男性が加入し、60歳まで保険料を支払った場合の保険料です。

500万円 1,000万円
10,870円 21,640円

定年まで死亡保険の保険料を支払った場合のシュミレーション

(1)定期保険ブリッジに30歳男性が加入し、定年まで保険料を支払い、保険期間がその時点で終了する場合の保険料です。

定年は65歳とします。

500万円 1,000万円
1,187円 2,146円

この条件で1,000万円の場合、初めて2,000円を超えます。

(2)終身保険ライズに30歳男性が加入し、定年まで保険料を支払った場合の保険料です。

500万円 1,000万円
9,420円 18,740円

ただし、定年は会社によって異なりますので、その場合の保険料を知りたいときは、保険会社のホームページでシュミレーションするか、問い合わせてみましょう。

子供が独立するまでは死亡保険を準備しておくのも選択肢の一つ

40歳・45歳・50歳・55歳・60歳・定年までの定期保険と終身保険の保険料のシュミレーションを行いましたが、子供がいる場合は子供が独立するまで死亡保険を準備しておくというのも選択肢の一つにあります。

例えば、子供が高校卒業の18歳で独立するとして、30歳で出産した場合は48歳までの死亡保険を準備しておくということです。

ただし、例えば専業主婦世帯の場合、子供が独立しても一家の大黒柱である夫が亡くなった場合、妻の生活は苦しくなる可能性もありますので、その点はよく家庭で話し合う必要がありますし、その場合は遺族年金など国などからもらえるものにはどんなものがあるのか、いくらぐらいもらえるのかについて確認しておく必要もあります。

目的や価値観によって死亡保険をいつまで掛けるのかは様々

目的や価値観によって死亡保険をいつまで掛けるのかはその人、その家庭でそれぞれです。

一家の大黒柱が亡くなるまで掛けるのか、10年で掛けるのか、子供が独立するまで掛けるのか、様々な選択肢があります。

その人、その家庭によって、貯蓄がどのくらいあるのかは異なりますし、死亡保険を何歳まで1,000万円掛けたいと思っていても保険料の関係で支払えないこともあるかもしれません。

生命保険文化センターの「平成28年度生活保障に関する調査」によると、死亡保険に加入している人は、全年代の平均で男性では80.6%、女性では81.3%となっており、特に家庭を持つなどするとどうしても万一の保障として必要になってきます。

しっかりとご自身のそのご家庭にぴったりと合った死亡保険を選び、万一の場合にも備えられるようにしましょう。

参考サイト⇒生命保険文化センター「生命保険に加入してる人はどれくらい?」

まとめ

以上が死亡保険をいつまで掛けるかについてでした。

死亡保険には終身保険と掛け捨ての定期保険があることがお分かりいただけたかと思いますし、それぞれの特徴やメリット、デメリットについてもお分かりいただけたかと思います。

さらに、40歳まで・45歳まで・50歳まで・55歳まで・60歳まで・定年まで終身保険と定期保険を掛けると保険料にどのくらいの差が生まれるかについても見てきました。

今回は、オリックス生命の定期保険ブリッジと終身保険ライズを挙げましたが、その他にも定期保険、終身保険は数多く販売されており、商品によって保険料も異なりますので、ぜひあなたにぴったりの商品を見つけて、万一の場合にも備えておきましょう。

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